Greetings of JSB president     会長挨拶

JSB President:

Prof. Senshi FUKASHIRO

深代千之 

第26回学会大会が、福岡大学・七隈キャンパスにおいて、2020年9月18~20日、「You'll Never Walk Alone」をテーマに開催されます。最初に、学会大会を快く引き受けてくれた布目組織委員長、田村実行委員長、岩崎事務局長をはじめとするスタッフの方々に、日本バイオメカニクス学会を代表して、厚く御礼申し上げます。

福岡大学は、1934年(昭和9年)創立後、様々な変遷を経て1956年(昭和31年)に現在の大学名称を冠とし改めてスタートし、現在に至っています。福岡大学は、九州スポーツ界の雄で、国立鹿屋体育大学開学時(1984年1期生入学)に奉職し、陸上競技部のコーチをしていた私が目標にしていた大学でした。九州インカレにおいて、最初はもちろん福岡大学に及ばなかったものの、鹿屋体育大学開学3年目で女子が福岡大学を抑えて総合優勝したことがあり、その時は大変嬉しかったことを記憶しています。

さて、本大会のテーマ「You'll Never Walk Alone:人生ひとりではない」は、元々ミュージカル『回転木馬』のために1945年に製作された楽曲ですが、最近ではサッカーの応援歌として多くのチームで合唱されているようです。サッカー研究を土台としてバイオメカニクスに向き合う、布目組織委員長らしいテーマ設定であると思いました。ただ、どのようにこのテーマをとらえて学会を企画するのかは、自由度が高く私の予想範囲を超えているので、逆に一層楽しみでもあります。今のところ、布目組織委員長から国際セッションを設けてインターナショナルな色彩を強く出すと伺っています。

国際化を考えるときに、私は次のようなことを考えて発言してきました。すなわち、JSBには約1300名の会員が在籍しており、国内学会はもちろんISBやISBSの国際学会大会において、多くの優秀な研究が発表されていますが、発表を基にした研究論文を国外の学術誌に投稿する場合が多くみられます。自分の研究成果を世界中の研究者に読んでもらいたいという気持ちは理解できますが、JSBが発展途上という段階ならまだしもJSBが国際的にもバイオメカニクス研究をリードする現在、日本すなわち自分たちの学会誌「バイオメカニクス研究:JJBSE」からの情報発信を行おうという会員が増えることを願っている、と。それは、科研費という日本の税金で研究した成果を国外の学術雑誌に投稿・掲載し、論文の著作権を国外雑誌に与えるというのは残念だと思っているからなのです。この考えを、(一社)日本体育学会の会長挨拶(https://taiiku-gakkai.or.jp/)で述べたところ、体育学研究や英文誌IJSHSへの自然科学研究者の投稿が激増して優れた論文が両雑誌に掲載されてきています。では、体育学研究やIJSHSでみられるこの傾向が何故JJBSEでみられないかということを考えると、日本体育学会の両研究誌はウェブ掲載されているからだと考えられます。しかし今回、我々のJJBSEも長野編集委員長の努力でJ-Stageにウェブ掲載されることになり、世界中どこからでもアクセスできる形となりました。気骨あるJSB会員のJJBSE投稿を期待しています。また、JSB若手研究者の活性化のために、伊坂理事長の発案で「彗ひろば」という質重視の研究会も2019年から発足しています。いずれにしても、JSBは学会大会を中心とし、若手研究者が主軸を担う学会として発展してきて、その延長線上に本学会も位置づけられています。本大会での発表と積極的な議論を通じて、自分の研究をブラッシュアップし、そしてJJBSEを活性化してもらいたいと念じています。なお、福岡は肴の美味しい地域として有名なので、情報交換会も大いに期待できます。

最後になりますが、組織委員そして実行委員の先生方はもとより、協賛企業の方々、そして福岡大学に対して感謝の意を表します。そして、参加者全員が学会を盛り上げるような活気ある大会になることを祈念し、会長挨拶とさせていただきます。